学びの特色 看護学部
他学年・他学部との交流演習
教育学部の学生とともに多職種によるケアを学ぶ。
特別支援教育・看護合同演習
病気や障がいがありながら学校に通う子どもたちを取り巻く現状、課題などを教育の視点、医療の視点から把握し、支援の方法などを本学教育学部特別支援教育専修の学生とともに考えます。学内では、モデル人形を用いて障がいがある子どもへの看護ケアを実践し、教員と看護師それぞれの専門性を理解し、連携方法を考察します。また、岐阜市内の特別支援学校で見学実習を行い、子どもたちが安全に学校生活を楽しめるように教員と看護師がどのように連携しているかについて学びます。
実習、見学、グループワークなどにより、多職種連携に必要な能力を養い、看護師がすべきことを理解します。
教育学部学校教育課程特別支援教育専修の学生と合同で授業を行います。病気や障がいのあるすべての子どもを対象に、最適な支援を学びます。
先輩・後輩の縦の関係の中で、「伝える・教える」ことを学ぶ。
多職種連携実践演習I・II
既に医療現場で実践されている多職種連携は、互いの職種の機能・役割を理解し合うことが重要です。まずは、看護職自身の専門性・独自性を明確にした上で、実践演習を通して多職種連携に必要な知識や技術の統合を目指します。また、保健医療福祉だけでなく、教育や行政をも含めた視野を持ち、看護専門職としての立場を認識し、連携の意識を高め、実践するための基礎的能力を養います。
4年生と下級生が同じ演習に参加し、「伝える・教える」ことの大切さを学び、連携に必要な力を身に付けます。
【多職種連携とは】
2つ以上の複数の領域の専門職者がそれぞれの専門性を提供し合い、相互に作用しつつ連携すること。
緩和ケア実習
緩和ケア実習の一部として、京都にある「あそかビハーラ」病院で宿泊実習を実施しています。「あそかビハーラ」は、"憂いなく安らげるところ"という意味があります。この施設は独立型緩和ケア病棟であることや、僧侶(臨床宗教師)が常勤している点で、非常に珍しい形態の病院です。穏やかで自然豊かな施設環境はもとより、医師、看護師、薬剤師、栄養士、僧侶などの多職種が協働し、人生の終末期を迎える人々の全人的苦痛の緩和を重視した看護を見学・学習します。ここでの学びは、本学の建学の精神である「以和為貴」、「平等」、「寛容」、「利他」の大乗仏教精神の意味を深めることや、看護師にとって重要である「死生観」を見つめ直すことです。さらに、学生は、一人の人間として、"今の自分"を一生懸命生きようという言葉を発し、人間的な成長を図ることができる良い機会となっています。
シミュレーター教育
母性看護学領域
妊娠末期、分娩、産褥期、新生児期のシナリオを作成し、妊婦健診で必要なケアの判断や実施、分娩時の産婦への関わり方、産褥期の進行性変化と退行性変化、また心理状態などのアセスメントに基づいたケアを、【周産期全身実習モデルはな】、【周産期全身シミュレーターkonoha】を用いて実施します。新生児では、生理的変化を前提に日々変わる新生児の状態のアセスメントとケアを【新生児バイタルベビー】を用いて演習を進めます。
小児看護学領域
子どもを対象にした看護を学習するために、モデル人形を用いて演習を行います。子どもをイメージするのは難しいため、細かな場面を設定し教員が子ども役となり、具体的な関わり方を試行錯誤しながら学びを深めていきます。本学は、ベッドや各発達段階モデル人形が充実しているため、すべての学生が繰り返し演習することができます。
成人看護学領域
成人看護学におけるシミュレーション教育では、人生で培ってきた社会的役割や価値観、
生活習慣を持つ患者が、何らかの病気や怪我で手術を受けた後や生命の危機的状況に陥っている臨床場面を設定し、シミュレーション演習を行います。演習では、自分の判断をどのように報告するかまで含めて検討し、臨床判断力・看護実践能力を養います。
老年看護学領域
領域実習前および学内実習では、モデル人形を使用して清拭・更衣の技術、吸引手技の確認、シミュレーターでのバイタルサイン測定や観察・質問項目の推論トレーニングを行います。援助論Ⅰの講義では、VRで認知症高齢者の疑似体験を実施し、学生は臨床で必要な技術と判断力を養う演習をします。
公衆衛生看護学領域
公衆衛生看護学領域では保健師の行う第一子新生児家庭訪問のシミュレーション学習をします。新生児の観察項目、母親の体調確認、初めての子育てへの不安や育児技術に対する支援、家庭や地域の環境アセスメントを小グループで学習します。母親が穏やかに育児に向き合えることを目標に学習者が主体となって学び、的確な支援ができるよう取り組んでいます。
基礎看護学領域
「診療援助技術演習」では、口腔や鼻腔から痰を吸引する【Qちゃん】、管を尿道から膀胱に挿入し排尿させる、あるいは肛門から浣腸液を注入する【導尿・浣腸シミュレーター】など、「フィジカルアセスメント」では、血圧測定をする【あつ姫】、正常・異常な呼吸音を聴診器で確認する【ラング】などのシミュレーターを使って演習を行います。
在宅看護論領域
在宅看護論領域ででは、「自宅で療養する人とその家族が安心して暮らせる」を支えるために、口腔ケアや吸引、ストマケアなどの必要な看護技術を、シミュレーターを活用して実施します。また、技術の修得に加えて、ケアを受ける療養者本人とその家族の思いに耳を傾け、その人が望む生活の支援を考えながら授業に取り組みます。