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各務原市で一斉開花したマダケの花粉を電子顕微鏡で観察

 3月26日に、岐阜県各務原市の「各務野自然遺産の森」で、マダケが一斉に開花しているのを教育学部・川上紳一教授(66)がみつけ、花を採取して、花粉の電子顕微鏡観察を行った。

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【植物名】マダケ

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【植物名】マダケ

 川上教授は、この日開催された昆虫観察の親子講座で、雨の中公園内で昆虫探しをしていて、マダケの開花に気がついた。竹の開花は120年に一度と言われていて、とても珍しい。イネ科植物は風媒花で花びらがなく、目立たない。花の様子を入念に観察したあと、花を実験室に持ち帰り、大学院国際文化研究科研究生の早川貞幸さん(71)が電子顕微鏡で花粉の形態を観察した。

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電子顕微鏡にて花粉の形態を観察


 マダケの花粉は本来球形であるが、乾燥させたため凹んだ形になっている。表面にはイネ科の花粉に見られる中央が盛りあがったくぼみが一つある。

 川上教授は、「めったに見られない現象を目撃できてとても感激した。花粉の観察もワクワクした。竹は同じ時期に開花するようなので、周辺地域でも竹林があったら注目していると見つかるかもしれない」と話す。花粉の写真は、webサイト「花粉サーチ」で公開した。毎日新聞3月29日朝刊岐阜版や3月31日朝刊愛知版で紹介されている。

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毎日新聞 3月29日朝刊 岐阜版で紹介