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岐阜新聞 真学塾 看護学部⑪ 石川眞奈美
コロナ禍が及ぼす母子の将来
岐阜聖徳学園大学看護学部専任講師 石川眞奈美
コロナ禍で産科の施設も御多分に洩れず大きな影響を受けました。
家族にとって新しい命を迎えることは大きな喜びです。日本に限らず出産の場に男性が立ち入ることが望ましくないと言われた時代から、誕生は家族やパートナーに囲まれて命を迎える喜びを共有できる時代になってきました。
しかし、2021年初めから始まったコロナ禍によりその流れは完全に止まってしましました。妊娠中の女性の免疫特性から産科では面会や分娩立会いの規制が取られ続けています。女性は産科のスタッフはいるものの一人きりで出産に立ち向かい、乗り越える試練に晒されることになりました。助産師を英語でMidwifeと言い「女性と共にあるもの」と教えられ、出産の際には常に寄り添い専門的な判断を行いケアすることが求められます。産科のスタッフも当然女性を支えますが、家族の寄添いに勝る心の支えにはなり得ません。
新たな感染症は女性にとって多くの愛と賞賛を与えられるべき機会を奪い、支えられるべき機会を奪いました。妊娠中や育児中も出会ったり、支え合ったりする仲間が作れず寂しい思いをした女性も多くいました。直接会い、触れあうことはオンラインでは賄えない実に大切なことなのだと改めて思い知らされました。
人の命を考えるときに科学の発展と、人としての尊厳の相反する面に出会うことがしばしばあります。出産で言えば、日本の出産の0,2%と言われる自宅出産であれば常に一緒にいる家族と共に喜びの場に立会うことができましたが、安全のために選ばれた病院や診療所では感染拡大防止のため直接触れることも会うこともできず、オンラインでの面会が精一杯です。
科学の進歩が人々にもたらす恩恵と、人として善く生きる判断をどちらかに決めることはできないのかもしれませんが、個人的な価値と専門的な価値との狭間で常に悩み続けることも仕事なのだと思っています。
今回の災厄が未来の母親や、子どもの発達に何らかの影響を少しも及ぼさないいことを祈るばかりです。(2021年10月31日岐阜新聞掲載)
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