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岐阜新聞 真学塾72 教育学部 教職担当 水川和彦
大海が君を強くする
岐阜聖徳学園大学教授 教職担当 水川和彦
奥飛騨から富山へと流れる庄川を遡るサクラマスを知っていますか?成魚になると50㎝を超える銀色に輝くサケ科の美しい魚です。富山の有名な「ます寿司」の原材料といえば、食べたことのある人も多いはずです。
さて、このサクラマスは、渓流に生息するヤマメという淡水魚が、海に下って1~2年過ごした後、再び源流を遡った場合に、名前を変えてこう呼ばれる、サケに似た習性をもつ魚です。長良川を遡るサツキマスも同じで、アマゴが海に下り名前を変えたものです。
渓流に留まればヤマメのまま、海に下って再び遡るとサクラマス、なんだか不思議ですね。しかも、同じ年に生まれても、サクラマスは、渓流に留まったヤマメの何倍も大きく、顔つきもサケのように精悍になります。
みなさんは、さぞ、冒険心がある強いヤマメが海を目指すと思うでしょう。ところが、実際はその逆で、小さくて弱虫のヤマメだというから、これまた不思議です。
サクラマスの物語はこうです。渓流でふ化したヤマメは、群れをつくって生活しています。しかし、強くて大きいヤマメが真っ先に餌を食べるため、体の小さいヤマメはその場所にいても餌にありつけません。そこで、争いに負けたヤマメは、勇気を出し、住み慣れた場所を離れて川を下り、海を目指すのだそうです。
川を下れば、餌も豊富です。海に出ればさらに狭い縄張りなどなく、活動範囲も広くなります。しかし、ヤマメを狙う外敵も格段に増えます。しかも、淡水から海水へと、ヤマメは体を適応させなければなりません。パーマークといわれる楕円の模様がスモルトとよばれる銀色に変わるのはその証拠だそうです。そして、この広い海でいくつもの経験をして、ひ弱だったヤマメは、たくましいサクラマスになり、産卵のため、再び川を遡ってふるさとを目指します。
中学生の皆さん、あなたならどちらを選びますか。渓流にとどまり美しいヤマメになるか。大海を目指し、たくさんの経験を経て新しい自分をつくりだすサクラマスになるか。両者ともふるさとを愛する心も、自分らしく生きることも変わりません。ただ、違うのは、自分から新たな世界を目指し、幾多の困難を乗り越えることで、今までとは違う新しい自分をつくりだすことだと思います。大海には、困難とともに自分が知らなかった新しい世界があふれています。大海は君を強くするのです。
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