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岐阜新聞 真学塾② 教育学部長 秋山晶則
岐阜新聞 真学塾②
歴史の学び -
今見えている世界を 絶対化しないということ。
コラム 岐阜聖徳学園大学 教育学部長 秋山晶則
古代史に登場する聖徳太子(厩戸王)は、歴史研究者の間でも、本当に実在したのか、またどんな人物だったのか、さまざまな議論が重ねられています。そのような中で、「聖徳太子は日本人ではなかった」という説があると聞いたら、皆さんはどんなふうに思われますか。やはり、傑出した能力を発揮したとも伝えられますから、渡来系の天才...などと考える人がいるかもしれませんね。
実は、日本人であるかどうかを問うこと自体、少し意地の悪い質問です。なぜなら、聖徳太子が活躍したとされる600年前後の時代には、この地球上に「日本」国が存在しなかったからです。その当時、中国では日本列島の人々を「倭人」と呼び、ヤマト政権も自らを「倭」と称していました。とすると、形式的には、聖徳太子は日本人というよりも「倭人」であったということに...。
その後、673年に即位した天武天皇の時代、国名を日本、そして大王の名称を天皇に変えたと考えられています。よく知られているように、702年の遣唐使は自国を日本とよび、これを中国も認めた結果、国際的に日本が国号として認知されたのです。おおよその流れは、このような形で了解されているのですが、しかし、正確にはいつ、どのような理由で国号や王の称号を変更したのか、その詳細はいまだ解明途上にあります。
当たり前のように使っている「日本」という国号についても、その成立事情や適用範囲、「にっぽん」「にほん」の呼称の違いなど、いろいろな疑問が湧いてきますね。あまりに日常的で、誰も疑わない常識のように思われている事柄にも、さまざまな歴史が潜んでいるのです。常識やそれに基づく判断にとらわれ、「これしかない」などと絶対化しないで、ものごとを長い時間軸の中で冷静に考える姿勢が重要となります。歴史とは、過去との尽きることのない対話であるといわれます。生活の中で湧き上がってくるいろいろな疑問について、史実をふまえながら多角的に探求してみることも、よりよく生きるための、歴史との対話のあり方といえるでしょう。
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